2025年11月20日木曜日

これからの札幌国際芸術祭

皆様こんにちは。
札幌市議会議員ふじわら広昭です。

今回はこれからの札幌国際芸術祭のテーマやコンセプトについてです。


《札幌国際芸術祭とは》

市民などが3年に一度、札幌で国内外の最新アートに出会い、アートを媒介に地域の文化や資源を活かして札幌の魅力を国際的に高め、新たな価値を創造することを目指すアートイベントで、準備段階からデータをアーカイブ化しています。


《これまでの札幌国際芸術祭》

第1回

    開催期間 2014年7月19日から9月28日まで
    テーマ「都市と自然」
    ゲストディレクター 坂本 龍一氏

第2回

    開催期間 2017年8月6日から10月1日まで
    テーマ 「芸術祭ってなんだ―ガラクタの星座たち―」(現代美術だけでなくデザイン・音楽、テレビと音楽と芸術のジャンル)
    ゲストディレクター 大友 良英氏

第3回

    開催期間 2020年12月19日から2021年2月14日
    テーマ 「ここで生きようとする」
    ディレクター 天野 太郎氏・田村かのこ氏 他2名
    ※新型コロナウイルスのため2020年7月22日に正式中止を決定

第4回

    開催期間 2024年1月20日から2月25日まで
    テーマ 「LAST SNOW」
    ディレクター 小川 秀明氏


《札幌国際芸術祭2027》

    開催期間 2027年1月~2月(詳細は未定)
    テーマ 「PLANET SNOW」
    クリエイティブディレクター 小川 秀明氏 他3名

初回開催からの歩みをこれからの札幌国際芸術祭にしっかりつなげるために、多様な団体や企業などと連携を深め市民とともに「人類」「地球」「宇宙」を再考し、雪の星、雪の惑星という自由で創造的な場を通じて未来への行動を呼びかけることがテーマに込めた思いとなっています。


《第4期札幌文化芸術基本計画》

文化芸術の創造性を生かした他分野連携や新たなコンテンツ等の活用の重点取り組みとして、創造性あふれる多種多彩な文化芸術の展開(マンガ等のポップカルチャーの活用や異ジャンル融合、異分野連携、実験的な取り組みなど)を通じて文化芸術の新たな可能性を探求するとしています。


《これからの札幌国際芸術祭は・・・》

私は2030年以降も同芸術祭が開催されるのであれば、「テーマやコンセプト」が毎回変わるのではなく、札幌に関わるデジタルアーツやアニメなどを恒常的に活用し、札幌の知的財産を将来的に育むことにつながる内容にすべきだと思います。


《札幌発のゲームソフト》

札幌はかつて、ゲームソフト開発、販売を行う「ハドソン」という会社がありました。

「桃太郎電鉄シリーズ」や「ボンバーマンシリーズ」などファミコン初のサードパーティーとして成長しました。


《初音ミク》

その後、クリプトン社の「初音ミク」はボーカロイドとして、特有のアイテムとして、今も世界を席巻しており、雪まつりや観光客、札幌市民にも親しまれています。


《ゴールデンカムイ》

最近は「ゴールデンカムイ」といったマンガが国内外に札幌、北海道の歴史、文化の発信や理解促進につながる役割を果たしています。


私は札幌国際芸術祭をもっと身近なものにするために全力を尽くす所存です。


2025年11月5日水曜日

400年前の遺伝子

皆様こんにちは。
札幌市議会議員 ふじわら広昭です。

今回は400年前の遺伝子に思いを寄せて、創業400年以上の酒店とお酒の話です。


《創業429年の酒屋・豊島屋本店》

初代・豊島屋十右衛門は1596(慶長元)年に創業後、関西から仕入れた酒をなんとほぼ原価で売ったと言われています。

当時、関東に国替えになった徳川家康が江戸城の拡張を進めており、城の普請に集まった武士、職人、資材を取引する商人などで一杯飲み屋は、さぞかし賑わったと思います。


《原価販売には、儲けを生む仕掛けが》

空いた酒樽は物入れや腰掛など再利用の用途は広く、初代は空き樽を売っていました。酒が売れれば売れるほど利益を得たとのこと。その数は半端ではなかったと言われています。

また、初代は「白酒」の考案者といわれています。


《明治維新により商売に暗雲》

当時は「後払いの掛売り」であったため、豊島屋も明治維新により武士が没落したことで、代金の取りはぐれで苦境に陥りました。

当主は再建するために、それまで扱っていた醤油をみりんや酒と合せ「蕎屋」の販路を開拓しました。現在も多くの蕎屋との取引があるとのことです。

また、灘の酒蔵に委託し酒の製造を始め、後に独自の酒蔵をつくりました。その酒「金婚」は今も豊島屋の看板商品となっています。


《豊島屋の遺伝子》

現在の社長は16代目で半導体技術者の経歴を持っています。

「まちおこし」のため東京蒲田地域の酒販店と共同開発した長期低温醗酵の純米吟醸酒「羽田」(日本酒度+1)を商品化しています。

この他に「屋守(おくのかみ)」純米無調整、同純米吟醸も飲んでみたい一杯です。

豊島屋初代・十右衛門はいかにリピーター客を増やすか知恵を絞り、価格で「呑べい」を、白酒で「女性」の心をつかんだといわれています。

その遺伝子は、幕末の動乱期や時代の変遷に伴う豊島屋の危機を乗り切る力となり、現在も脈々と引き継がれています。


そんなことを口実に十右衛門の遺伝子が活かされた日本酒「金婚」「羽田」「屋守」を飲み、英気を養うため短い秋の夜長を楽しめればと思う毎日です。