皆様こんにちは。
札幌市議会議員 ふじわら広昭です。
今回は(仮称)新スケート・カーリング場整備計画についてです。
【新施設は美香保体育館の代替施設】
- 美香保体育館は、1972年の札幌冬季オリンピックの開催に併せて建設され、2030年頃に建物や設備の更新時期を迎えることから、新施設の整備基本計画が策定されました。
 - 美香保体育館は現在、夏季は卓球・バスケットボール・バドミントン等、冬季はフィギュアスケート・ショートトラック・カーリングが行われ、年間利用者数は夏季・冬季ともに約4万人、合計約8万人程度が利用しています。
 - 年間を通じて、市内大会をはじめ北海道大会の地区予選や本選などが開催されています。
 
【美香保体育館の課題】
- 建設されてから今年で54年になり建物やスケートリンク等、冷凍設備の更新が必要な状況です。
 - 特にスケートリンクは建物の断熱性能が不足していることなどから夏季の使用が難しい状況です。
 - 各種大会時には、更衣室や選手控室の諸室のほか、ウォーミングアップスペース、駐車場の不足等が課題となっています。
 
【新スケート・カーリング場整備の方向性】
方向性1
    ① スケートリンクの維持・強化。
    ② 国際競技連盟基準(60m×30m)とする。
方向性2
    ① カーリング機能の拡充。
    ② シート数5シート(寸法は世界カーリング連盟基準)とする。
方向性3
    ① 民間活力(PFI等)を活かし施設整備を行う。
    ② 具体的にはBD+O方式(資金は札幌市調達、設計・建設・維持管理・アイスメイクは民間)を採用する。 
方向性4
    ① 競技大会等に対応可能な観客席を確保する。
    ② スケートリンク場は約300~500席、カーリング会場は約200席を基準とする。
方向性5
    ① 更新施設は地域交流拠点(公共交通、行政機能、民間施設)や高次機能交流拠点(国際的・広域的な都市機能)と連携した整備と札幌市の魅力向上をはかる。
    ② 具体的には「つどーむ」がある敷地内で「つどーむ」の正面玄関の左手側の敷地に建設する予定で進める。
【概算整備事業】
- 現時点で約93億円(税込・外構工事費を含む)。
 - 設計費・工事管理費を含む。
 - 物価変動等による資材、人件費の変更により金額が増減する。
 
【今後の課題】
- 同施設のうち、カーリングリンクでは高いレベルのアイスメイク(製氷)技術が求められますが、札幌が求めるレベルの技術を満たす民間事業者は、将来的に確保できる可能性はあるものの現時点ではないことが判明しています。
 - 工事の入札不調及び建設従事者の不足等による着工と竣工の遅れが想定されます。
 - 今後の雪まつり第2会場の選定変更等も検討する必要があります。
 
【今後の事業スケジュール】
- 2025年度-要求水準等の検討
 - 2026年度-事業者選定
 - 2027年度~2030年度-設計・建設
 - 2030年度後半の供用開始予定
 
現在、フィギュアスケートの夏季練習をするために、泊村をはじめ遠方の施設を利用されている市民や、カーリングの競技人口及び体験される市内外の方が増えています。
そのため、私は少しでも良い施設を早く完成するよう、同施設の性能等を定める要求や水準等のチェックを議会でしっかり対応していく所存です。
また、新しい施設が完成しますと現美香保体育館の解体が始まります。
跡地の利活用と、1972年札幌冬季オリンピック施設としてのメモリアルを同一敷地内に設置できるよう市民の皆様とともに活動していく決意です。