皆様こんにちは。
札幌市議会議員ふじわら広昭です。
今回は情報システムの標準化と個人情報保護についてです。
国は2021年9月1日に地方公共団体情報システムの標準化に関する法律を施行しました。
これに基づき、全国の市町村に住民基本台帳をはじめとする政令で定める20業務について、標準準拠システムへの移行を義務づけています。
【標準準拠システムの移行方式】
- 既存のベンダー(システムを構築・運用する事業者)ではない別のベンダーが提供する標準準拠システムへ移行
- または現行システムの改修により標準化対応
上記のうちいずれかを選択することになっています。
【札幌市の選択】
- 選挙、就学事務、国民健康保険、後期高齢者医療保険、国民年金の5業務は別のベンダーが提供するシステムに移行
- 上記以外の住民記録、固定資産税、個人住民税、法人市民税、軽自動車税、印鑑登録、介護保険、児童手当、障害者手当等は現在のシステムを改修し標準化対応
【個人情報保護対策】
以前に、関西の中核市で給付金支給事務の受託者の社員が、市民約46万人の住民記録情報や税情報のデータが入ったUSBメモリーを紛失した事件がありました。
国はこうした事件の対策として、昨年4月に施行した「改正個人情報保護法」で行政機関の長等は保有個人情報の漏洩、滅失等の防止その他の保有個人情報の安全管理を義務づけています。
札幌市は昨年、個人情報取扱事務委託等の基準を策定しました。
【札幌市の個人情報取扱事務委託等の基準(一部)】
- 住民記録、税情報等の基幹系システムの開発改修・運用保守業務は札幌市の施設で行って入退室の管理、使用する機種の限定、市職員が常駐する場所での作業とする。
- データ入力業務及び印刷OS業務の委託先事務所は、契約締結時に作業場所ヘ実地検査を行い合格した場合に契約する。
- 選挙人名簿、戸籍等は関係する局が基幹系システムの開発改修・運用保守業務を行うが、事前の実地調査し安全管理基準に適合しているか確認し年に1回作業場所に検査に入る。
標準化対象のシステムには、住民記録台帳や税といった非常に重要な大量の個人情報が入っていますので、私はこれからの標準化移行改修システム作業をしっかりと監視していきます。