皆様こんにちは。
札幌市議会議員ふじわら広昭です。
今回は【(仮称)新月寒体育館】についてです。
札幌市は2030年頃までに同体育館を札幌ドーム・大和ハウスプレミストドーム周辺(敷地内)に整備する方向で検討を進めています。
今後の検討項目について
- 2025年度~札幌市都市計画マスタープランの見直し。
- 2026年度~札幌市土地利用計画の見直し。
- 2027年度~札幌市用途地域の見直し。
政府の方針等について
政府は2016年、「日本再興戦略2016」で「官民戦略プロジェクト10」の施策の一つとして、スポーツの成長産業化の具体策にスタジアム・アリーナ改革を位置づけました。
また、2016年6月21日の閣議決定では全国のスタジアム・アリーナを2017年から2025年までに新たに20拠点を実現することを位置づけました。
こうした中で2016年11月にスポーツ庁が「スタジアム・アリーナ改革指針」を公表しました。
さらに2019年6月21日、閣議決定された「まち・ひと・しごと創生基本方針2019」では、スポーツ資源を活用した地域経済の活性化を位置づけました。
「札幌ドーム周辺地域におけるスポーツ交流拠点基本構想」とは
同構想が2022年1月に策定された背景
- 政府が人口減少や少子高齢化に伴う国内の活力低減等、多方面にわたる社会問題を解決する方策のひとつとして「スポーツ」を通じた活性化方策が提示されたことを踏まえてつくられています。
- 札幌市は国が挙げる課題解決に向け、同構想にて「高次機能交流拠点」に位置づけられている札幌ドーム周辺において、スポーツや集客交流産業の振興などに関わる拠点及び札幌の魅力と活力の向上を先導することを目指した「スポーツ交流拠点」の整備を検討することにしました。
「高次機能交流拠点」とは
産業や観光、文化芸術、スポーツなど国際的・広域的な広がりをもって利用され、札幌の魅力と活力の向上を先導する高次な都市機能が集積する拠点として位置づけられた下記の12カ所です。
①円山動物園周辺②藻岩山麓周辺
③北海道大学周辺
④苗穂
⑤東雁来
⑥大谷地流通業務団地
⑦モエレ沼公園・サッポロさとらんど周辺
⑧東札幌
⑨札幌テクノパーク
⑩札幌ドーム周辺
⑪定山渓
⑫芸術の森周辺
「今後の課題」について
- 札幌市は札幌ドーム周辺を「風致地区」に位置づけて建物の高さを15m以下と制限しています。
- 札幌市は札幌ドーム建設時に「緑の審議会」を開催し、いくつかの条件(建物が自然に溶け込むようなデザインや既存樹木を出来る限り生かしつつ敷地の50%を超える植栽による修景等)により高さを68mまで緩和しています。
- 最近の例として、豊平区の共進会場跡地に移転新築する新展示場「アクセスさっぽろ」は風致地区ではありませんが、高さ制限15m以内の建物を建てることを決定しています。
- 現在、新月寒体育館に対する民間企業からの提案の一例はPFI方式で約400億円の建設費を企業側が確保し札幌市が20~30年間で半額の200億円を支払う内容が示されています。
- 札幌市は、新月寒体育館の建設費用を400億円と仮定すると、現在の建設資材の高騰及び人件費のアップ等で1.5倍増になる可能性を示唆しています。
- また札幌市は今後の人口減少に伴う市有施設のあり方を検討しており、各区にある体育館や地区図書館等がどのようになるのか明示していません。
- 現在の月寒体育館敷地での建替えができないのか、また同跡地利活用も併せて検討する必要があるといえます。
- 敬老パス問題のように、近い将来の人口減に伴う税収減による財政問題を考える時にはその必要性や規模等についても検討する必要があります。
私はこれからも以上の課題等をしっかり分析し対応していきたいと考えています。