2026年4月20日月曜日

大規模災害時にがれき等を処理する仮置場

皆様こんにちは。
札幌市議会議員ふじわら広昭です。

今回は、大規模災害時に発生するがれき等を処理するための「仮置場」についてです。


〈札幌市災害廃棄物処理計画〉

2019(H31)年3月に策定された同計画は大規模災害時に発生するがれきや家庭ごみを、迅速かつ適正に処理するための行動計画として位置付けられています。


〈震度7の地震が発生した場合に想定される災害廃棄物の量〉

上記の計画では、震度7の地震が発生した場合、最大で約704万トンの災害廃棄物が発生することを想定しています。

704万トンという量は、札幌市が普段処理するごみの量の約12年分になります。

この量をおおむね3年間で処理することを基本としています。


〈既存施設で保管や処理が困難な場合の対応〉

一般的には、廃棄物を保管・選別等を行う仮置場を設置し、その後、再資源化や最終処分を行うまでの手順を定めています。


〈仮置場の種類〉

災害廃棄物の量や種類などに応じて、一次・二次の仮置場を設置することになっています。

一次仮置場で粗分別、二次仮置場で破砕し、再資源化や焼却施設への搬出を行うことになっています。


〈仮置場候補地の条件〉

  • 仮置場候補地は、1ヘクタール(100メートル×100メートル)以上の市有地を活用する方針になっています。
  • 災害時には、道路や橋などのインフラ施設が被災し移動が制限される恐れがある他、人命救出支援等に関わる自衛隊の野営地や仮設住宅等との優先順位を考慮して候補地を選定しなければなりません。


〈候補地となる市有地はどの程度あるか〉

候補地は豊平川の左右に各100箇所程度あります。


〈具体的にどのような場所なのか〉

  1. 市内に約251箇所ある1ヘクタール以上の公園が対象となります。
  2. 市郊外の市街化調整区域の市有地が対象となります。


〈約704万トンのがれきのイメージ〉

例えば、700万トンのがれきの比重を0.2と仮定すると、その体積は約3,500万立方メートルとなります。これを高さ5メートルに積み上げた場合、必要な面積は700万平方メートルとなり、1ヘクタールの土地に換算すると約700箇所必要となります。


〈仮置場の運営管理について〉

仮置場は速やかに設置されることはもちろん、その後の適切な運営管理が重要です。

一度に大量のがれきや廃棄物が集まるため、適切な分別や管理が行われなければ、悪臭の発生や害虫の繁殖、さらには火災の発生などの二次被害を招き、周辺住民の生活環境を損なう恐れがあります。


〈関係団体や委託事業者等との協定・連携〉

  1. 大規模な災害の場合、がれき等を札幌市の施設だけでは処理が困難なため、東日本大震災の経験を踏まえ、2014(H26)年3月に公益財団法人北海道産業廃棄物協会と「災害廃棄物処理の支援に関する協定を締結し、収集運搬だけでなく、仮置場の運営管理を委託する体制となっています。
  2. また、2019(R1)年6月には、札幌市はごみ収集の委託契約をしている市内7事業者と「災害時における家庭系一般廃棄物等に関する協定」を締結し、災害発生時に稼働可能な車両や稼働状況等の情報共有と連絡体制の明確化を図っています。


札幌市は大規模地震等の発生時に、環境局職員による「仮置場運用グループ」を編成し仮置場を開設することになっています。

また、毎年、環境省が主催する大規模災害を想定した「仮設場設置訓練」にも参加しています。

私は今後も、札幌市が災害規模に応じたがれき仮置場等の設置に迅速に対応できるよう、その取り組みや訓練内容を確認していく所存です。

2026年4月5日日曜日

市立大通高校の「海外帰国生徒等枠」について

皆様こんにちは。
札幌市議会議員 ふじわら広昭です。

今回は市立大通高校の「海外帰国生徒等枠」についてです。


1.市立大通高校の開校

大通高校は、札幌市教育委員会の「高校教育改革推進計画」を踏まえ、2006年に策定された「札幌市新定時制高等学校基本構想を基に午前・午後・夜間の三部制や単位制が取り入れられた新しいタイプの定時制高校として、2008年に開校しました。

開校後、上記の特徴ある新たな発想による高校づくりは、文部科学省をはじめ、北海道内外から注目を集め、大通高校を参考にして設立された高等学校も全国には多数あります。

大通高校では、多様な背景を持つ子どもたちの学びを保障するため「海外帰国生徒等枠」という特別な入学枠を設けています。


2.海外帰国生徒等枠

①日本国籍の子ども等で海外生活が長く、日本語が十分に話せない方

②外国籍で保護者の仕事や留学で子どもと一緒に札幌市に住んでいる方

③日本に帰化した人

上記の方が受け入れの対象となっています。

また、札幌での高校進学に意欲のある生徒を対象に、2月の自己推薦入試では5名程度、9月の一般入学者選抜後期では若干名を定員としています。


3.試験内容

自己推薦書及び作文は多言語での提出を可能としており、面接においても特別な配慮として多言語の通訳者を可能な限り配置し、入学の意欲等を丁寧に把握しています。

直近の過去3年間では、35名が同枠を活用して出願し、その内、24名が入学しています。


4.入学した後のカリキュラム

同枠で入学した生徒は、国際クラスに所属し、1年次においては個々の日本語の習得状況に応じ、個別指導を基本とした日本語の学習に重点を置いた特別なカリキュラムを設定しています。

2年次以降は、1年次に習得した日本語能力や日本の学校文化への理解を生かし、単位制の利点である柔軟な科目選択を活用しながら、生徒が自分の興味・関心に合わせた授業を選択しています。


5.海外帰国生徒等枠の評価と課題

開校して18年が経過するなかで、この制度により入学した生徒は教職員の支援のもと、その多くが3年又は4年で卒業しており、生徒の学びを保障し社会的自立を支える意味で一定の役割を果たしています。

現在、札幌市の小中学校でも日本語指導を必要とする多様な背景を持つ小中学生が増えており、高校進学へのニーズも今後、増加・多様化していくことが考えられます。

2028年度中に札幌市の「市立高校基本構想」が策定される予定になっています。


私は今後も札幌市が国際都市として発展していくためにも、「海外帰国生徒等枠」の拡大に向け全力を尽くしていく所存です。